#Room307 (Rikyumae)
住宅(集合住宅) 鉄筋コンクリート造マンションのリノベーション
兵庫県神戸市
設計:小坂田雄介
施工:ムサシノ建築工房
ファブリック:Risabraire
植栽:Lunca Plants
ペイント:Yusuke Tsuruki
撮影:小坂田雄介
自宅兼仕事場となる築37年のマンションの一室.
部屋の窓の外に広がる海、緑、空といった「自然」と住宅街という「人工物」の心地よい混ざり合いを、この約50㎡の空間にも導入することで、環境と一体的に繋がり、拡がりを感じられるような場所にしたいと考えた.
プランはかつて「3DK」に細かく分割されていた間仕切壁をすべて撤去し、仕事上の来客も想定したソーニングのため、パブリックとプライベートの動線を南北方向に並走させた.それらは同時に自然光と風の通り道にもなり、機能面/環境面ともに快適に長時間をそこで過ごすことができるよう配慮した.
玄関からキッチンにかけての廊下部分はラワン合板仕上げ、リビングルームにはマンション建設時の時代背景を思わせる不均一な模様をもった荒々しい躯体コンクリート、その他の面は平滑な白い壁といった異なる要素を垂直面に配置する一方で、水平面はオーク材のフローリングの床や、白い天井を用いている.窓から見える風景のように、場所ごとの変化を感じられるようなシークエンス性や全体としての連続性を、そういったテクスチャの重奏で表現している.